【本】劇的な成果を得るには社会トレンド&〇〇〇を知れ!?
はじめに
人は承認欲求の塊である。常に誰かに自慢したくてたまらないのだ。SNSを開けば、『私をみて‼』と言わんばかりの投稿で溢れている。『いいね!』通知は、あなたの脳を即座にドーパミンでいっぱいにする。
その快楽を知ってしまえば、あなたは多くの『いいね!』をもらいたいがために、『映える』行動を繰り返すことになる。正に承認欲求の奴隷と化してしまうのだ。さて、人は誰かに認めてもらうことに喜びを感じる。それは自明の理である。しかし、名声という名のその報酬を得るためには、劇的な成果が必要となる。これが必ずしも、幸福に結びつくかは疑問だが、資本主義社会においては大きな報酬を得るに値するだろう。劇的な成果とは多くの人の幸福につながる場合が多い。
その劇的な成果を得るには社会トレンドを知り、逆張りをすることが大切だ。
逆張りとは
劇的な成果とは、時に世界を一変させる。今では、当たり前となったオンライン決算システム。その先駆けとなった企業がPayPalだ。そのPayPalを創設したメンバーが非常に興味深い。彼らはPayPalマフィアと呼ばれ、世界を一変させるシステムやサービスを次々に産出している。
その中には、電気自動車で有名なテスラCEOのイーロン・マスクも含まれる。彼の活躍は、止まることを知らない。そして、そのPayPalマフィアのリーダーとして活躍したのがピーター・ティールだ。
そんな彼が、重要視している考え方が【逆張り】だ。一般的な逆張りの意味は『トレンド(大勢の意見)に逆らって投資する』とあるが、彼の言う【逆張り】は一味違う。
逆張りとは、大勢の意見に反対することではなく、自分の頭で考えること。
ピーター・リンチ
彼が重きを置くのは『少ないリソースで、より多くを生む』ことだ。そのためには、社会のトレンドを知ることが欠かせない。そして、先駆者たちが多く存在するシリコンバレーの動向も社会のトレンドへ大きな影響を与える。
シリコンバレーの学び
シリコンバレーといえば、将来有望な起業家たちがこぞって集まり、日々切磋琢磨している。かのAppleやFacebookもこの地で生まれた。現在は、IT企業の一大拠点となっている。そして、この地ではドットコムバブルを経験し、その崩壊から多くの悲劇を経験した者も多い。
バブル崩壊から学んだ4つの教訓
ドットコムバブルの崩壊から、シリコンバレーの起業家は4つの教訓を得た。
- 少しずつ段階的に進化すること。
- 無駄なく柔軟であること。
- ライバルのものを改良せよ。
- 販売ではなく、プロダクトに集中せよ。
以前は、損をしてでも大きな夢を語り、投資をするのが当然であった。しかし、バブル崩壊から、彼らは『世界を変えたければ謙虚でなければならない』と学んだ。さて、これに対し、ピーター・リンチはどう考えたか見てみよう。
ピーター・リンチの逆張り
この4つの教訓を鵜呑みにせず『逆張り(=自分の頭で考える)』した場合は、以下のようになる。
- 小さな違いを追いかけるより、大胆に賭けよ。
- 出来の悪い計画でも、ないよりは良い。
- 競争の激しい企業では収益が消失する。
- 販売はプロダクトと同様に大切である。
いずれも、『少ないリソースで、より多くを生む』ことを重視している。
4つの社会トレンド
世界をリードするシリコンバレーの起業家たちの動向を知れば、世界的な社会のトレンドが自ずとみえてくる。そこには、4つのトレンドが存在する。
- 漸進主義
- リスク回避
- 現状への満足
- フラット化
①漸進主義は、皆と足並みを揃えることを重視する。そのため、卓越した成績を修めようと挑戦する者が生まれにくい。また、学者も新たな挑戦ではなく、ありふれた研究ばかりを好むようになる。
②リスクの回避は、『間違えたくない』が人生の目標となる。自分だけが、『正しい』と思う現状はひどく辛いために、周囲へ合わせてしまう。
③現状への満足は、『過去の遺産でのうのうと暮らしたい』と成長を望まない。現状維持に徹し、『人生安泰』と思い込む。
④フラット化は、グローバリーゼーションにより、世界が一つになったことが要因である。新しい発見を渇望せず、『既に賢い誰かがしているのでは?』と挑戦を諦め実行しない。
まとめ
劇的な成果を得るには、自分の頭で考えることが欠かせない。そして、社会のトレンドを知った上で、あらゆる選択肢から考え抜かなければならないのだ。
多くの人が、周囲の人間に大きな影響を受け、足並みを揃える努力をする。つまり、現状維持を目指して、自ら平凡であろうとする。しかし、現状維持は衰退の一歩であり、挑戦することが大切である。
ピーター・リンチの言葉は、挑戦を志すあなたの背中を力強く押してくれるだろう。彼の言葉には信頼に足る実績がある。まずは、あなたも挑戦することから始めてみよう。
本稿があなたの人生を豊かにする一助となれば幸いである。