限られた時間をどう使う?エッセンシャル思考に答えあり!
はじめに
1日は24時間。小学生でもよく知っている常識だ。一方で、時間が限られたものと知りながら、ないがしろにしてしまう人が非常に多い。
過去の偉人たちと現代に生きる私たちは平等に時間を与えられている。しかし、卓越した偉業を成し遂げるような者もいれば、誇れるものが何もない中で人生を終えてしまう者もいる。
前者と後者の決定的な違いはなんだろうか?
それは、時間に対する考えと扱い方の違いである。もし、あなたが限られた時間で卓越した成果を残したいのであれば、エッセンシャル思考を身に着けるとよいだろう。
エッセンシャル思考とは
限られた時間を活用しようと考える人は多い。しかし、その多くの人はある勘違いをしている。それは『より多くの仕事をこなす』ことを重要視している点だ。
努力の矛先が仕事量へと向いてしまえば、限られた時間の中で仕事は溢れていき、質は必然的に落ちてしまう。それは好ましい状態とは言えない。
エッセンシャル思考では、物事の見方を大きく変える必要がある。
より多くの仕事をこなすためのものではなく、やり方を変えるものなのだ。ドイツ語には、エッセンシャル思考を忠実に表す言葉がある。
Weniger,aber besser.
(より少なく、しかしより良く)
エッセンシャル思考とは、【より少なく、しかしより良く】を追求する生き方である。そのためには、『今、自分は正しいことに力を注いでいるか?』と絶えず、問い続ける必要がある。そうすることで、物事の本質的な部分を見分けることが可能となる。
つまり、エッセンシャル思考とは、より多くのことをやり遂げる技術ではなく、正しいことをやり遂げる技術である。
正しいことをやり遂げる技術
正しいことをやり遂げる技術とは、自分の【時間】と【エネルギー】を効率的に配分し、重要な仕事で最大の効果を上げることを指す。そのためには、取り組むべき物事とそうでない物事とを見極める必要がある。
人は多くのことに手をだしてしまう。皆がやっていれば、自分もやらなければと不安になってしまう。そのため、『あれもやらなければ、これもやらなければ』と忙しく日々を過ごす。
しかし、それでは努力というエネルギーがあらゆる方向へと分散されてしまう。きっぱりと、やらないことを決めることで努力の方向性を絞り、遠くまで進むことが可能となる。
つまり、適当に全部をやろうと考えてはいけない。物事は常にトレードオフである。何かを得るためには、何かを失う必要がある。人生においても、些末なものから、本質的なことだけを選び取るのだ。
他人の言いなりになるな
人生とは恐ろしい。気づかぬうちに落とし穴に嵌っている場合がある。あなたも、知らず知らずのうちに、他人の言いなりになっていないだろうか?
これは、世界中で献身的に働いているビジネスマンに多くみられる。
例えば、忙しさに疲れ果て、日々のプレッシャーに押しつぶされそうになっている者。はたまた、大きな成果を上げているものの、自身が完璧主義であるがゆえに苦悩が絶えぬ者。そして、高圧的な上司のもとで、何も断れず大きなストレスを抱えている者。
こういった者たちは、本質を忘れ、些末なことに絡めとられているだろう。
多くの重要でない仕事で疲労し、結局は結果につながらないのだ。
クローゼット整理法
このように、日常では多くの【重要でない仕事】に注意を削がれてしまい、本質的なものを見逃している。そのためには、クローゼットを整理するように、不要なものを捨てる必要があるのだ。
整理するためには、捨てるための【明確な基準作り】と整理整頓を続けるための【仕組みづくり】が重要だ。
基準作り
些末なことを捨てるために下記の3つの質問をしよう。
- 自分は何が大好きか?
- 自分は何が一番得意か?
- 世の中の大きなニーズに貢献できるのは何か?
仕組みづくり
重要なことは、無意識で行えるように習慣化する。何かを依頼されるときには、迂闊にYESを口にしない。そこには、どのようなメリトがあり、裏に隠れたデメリットにまで思考を巡らせる必要がある。そのような選択をする際に、助けとなる質問がある。
『今なにが重要か?』とあなた自身に問う習慣をつけよう。
そうすることで、あなたの人生のコントロールを、あなた自身で行えるようになるだろう。
まとめ
限られた人生の中で、あなたが【何をすべきか】を常に考える必要がある。さもなくば、たちまちにあなたの人生は些末な事に絡めとられてしまうだろう。
そうならない為には、やらない事を決断する必要がある。そうすることで、あなた自身の人生を生きることが可能となるのだ。本稿があなたの人生を豊かにする一助となれば幸いである。