【本】仕事で成果を上げたい!ならば、〇〇〇〇からはじめよ!!

はじめに
仕事の成果を上げたい!そのように意気込むビジネスマンに知ってもらいたい。他者の追従を許さない圧倒的な成果を上げるために必要な事は一体なんだろうか?
仕事への熱意や、独創的なアイディア、問題解決能力…これらは、非常な大事な要素ではあるが、仕事に取り掛かる場合に忘れてはいけない最初にすべき事がある。
それは、イシューから始める事だ。
今回は、イシューの解説とその活用方法をお伝えする。
イシューとは
聞き慣れないイシューという言葉を目にして、首を傾げている人も少なくないだろう。まずは、イシューの定義から確認していく。
イシュー(issue)の定義
A)2つ以上の集団の間で決着のつかない問題
B)根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題
『イシューからはじめよ』より引用
仕事でプロジェクトに取り組む際には、どのようにはじめるかが非常に重要だ。その中で、まず行うべき事は、本質的な問題点を見抜く事である。
学校のテストでは、教員たちの手によって予め問題が用意されており、無心に解けば良い成績が得られただろう。しかし、社会人になれば、問題は与えられない。
社会にでれば、あなた自身で向き合うべき問題を突き止める必要があるのだ。
かの天才物理学者のアインシュタインもこう述べている。
もし世界を救うのに1時間しかなかったら、問題定義をするのに55分、解決策を見つけるのに5分を費やすだろう
⁻アルベルト・アインシュタイン⁻
つまり、解決策を探すよりも、解くべき問題を見つける方がはるかに重要なのだ。
良いイシューの3条件

- 本質的な選択肢である
- 深い仮説がある
- 答えを出せる
上記の3条件を抑える必要がある。詳細は下記を参照いただきたい。
1.本質的な選択肢である
答えが出ると、そこから先の方向性に大きく影響を与える。
たとえば、自分が目指す方向性と全く関係のない方面で影響を与える問題があったとする。あなたは、その問題を解決すべきだろうか。あなたの限られた時間をその問題に割くのは正しい選択とは言えない。あなたが時間を割くべき問題は、あなたの目指す方向性と一致し、かつ解決すると大きな影響が期待できるものだ。そこにフォーカスする必要がある。
2.深い仮説がある
『常識を覆すような洞察』がある。また、『新しい構造』で世の中を説明している。
一般的に知られている解決策を、あなたが再度考える必要はない。調べれば答えが出る問題ではなく、あなたの深い洞察から解決策を考えてみよう。
3.答えを出せる
『答えを出す必要がある』という前提の上で、現在の自分の技術・状況で答えを出すことができる。
答えを出す必要性がないものに、あなたの貴重な時間を割く必要はない。また、現在のあなたの力では解決できないものに時間をかけてもしょうがない。あなたが解決できるものに取り組もう。
イシューがみつからないときの5つのアプローチ

①変数を削る
いくつかの要素を固定して、考えるべき変数を削り、見極めのポイントを整理する。
ある物事には多くの要素が絡みつき、本質的な問題点をみつけるのに苦労する。自分の進むべき方向性が定まっていれば、削るべき変数も自ずと見えてくる。そうすることで、気極めポイントの整理が可能となる。
②視覚化する
問題の構造を視覚化・図示化し、答えを出すべきポイントを整理する。
数字や文字だけだと、全体像の把握が難しい。細かな部分だけをみるのではなく、視覚化することで、全体像が掴みやすくなる。
③最終形から辿る
すべての課題が解決したときを想定し、現在見えている姿からギャップを整理する。
バックミラー法とも呼ばれるが、問題解決後の理想の状態を細かくイメージすることで、現在とのギャップを理解できる。そこから、足りない部分を補う解決策を考えていく。
④『So what?』を繰り返す
『だから何?』という問いかけを繰り返し、仮説を深める。
日本の大企業であるトヨタ社でも、行われている方法である。『だから何』や『なぜ』を5回ほど繰り返せば、抽象的な仮説であっても具体化が可能となる。
⑤極端な事例を考える
極端な事例をいくつか考えることでカギとなるイシューを探る。
物事を極端にしてみると、意外にも解決の糸口がみつかる場合がある。あなたの考えのスケールを、想像の中で極端にしてみてほしい。極端にすることで、みえづらかったデメリットやメリットも顕在化しやすくなる。
まとめ
今回は、本質的な問題点を見抜く=イシューから始めることの重要性をお伝えした。我々は、目についたテクニックや解決策に飛びつきたくなる衝動に駆られる。しかし、本当に重要なのは、正しい問題定義だ。あなたが取り組もうとしている問題は、あなたが解決すべき問題であるのか、本書を読んで考えてみてほしい。本稿があなたの人生を豊かにする一助となれば幸いです。