【本】止まらないテクノロジーの進化!!2030年にどう備える!?
はじめに
現在、あなたが生きる時代は西暦2023年である。chat GPTというAIの存在により、世界が震撼した。かの大企業であるGoogleがレッドコードを出し、緊急会議を行ったほどだ。
さて、あなたが生きる時代は、テクノロジーの発展が止まることを知らない。スティーブ・ジョブズによって生み出されたiPhoneは、インターネットの民主化に大いに役立った。
これからもイノベーションの発展は加速していく。それにより、あなたの生活がどう変わるのか。一緒に考えてみよう。
未来への想像
あなたは、自身の未来について想像したことがあるだろうか?その際に、事細かにイメージを持つことができるだろうか?または、見事に的中した経験はあるだろうか?
実のところ、人は未来を見通すのを極めて苦手とする。それは、脳の仕組みによるところが大きい。あなたが未来を想像するとき、内側前頭前皮質が活動を停止する。この内側前頭前皮質は、あなた自身についてを考える際に、活性化する脳の分野である。つまり、あなた自身ではない、他人ついて考えた場合に、内側前頭前皮質が不活性化するのだ。
このことから、【未来のあなた自身】を想像したとき、脳は【未来のあなた】を他人として扱うことがわかる。それゆえに、脳はあなた自身の未来を想像することを極めて苦手とするのだ。
テクノロジーの6つのステージ
我々の現代社会はテクノロジーの進化によって支えられ、豊かな生活を得ている。そして、それは今も尚、成長を止めることはない。AIや電気自動車そして自動運転技術も、かつては空想の産物であったはずだ。
現代では、実現もしくは実現可能なレベルの水準へと近づいてる。では、テクノロジーはいかにして成長しているのだろうか?これは、突如として生まれた訳ではない。
エクスポネンシャル(指数関数的に成長する)・テクノロジーは6つのステージが存在する。
①デジタル化
あるテクノロジーがデジタル化されると、”ムーアの法則”にのっとったエクスポネンシャルな加速が始まる。
「半導体の集積密度は18ヵ月から24ヵ月で倍増する」
(ゴードン・ムーア氏の経験則によって編み出された、集積回路の性能向上に関する法則)
米インテルの共同創業者 ゴードン・ムーア
②潜行
最初は注目されるが、しばらくするとその熱狂は次第に冷めていく。なぜなら、エクスポネンシャル・テクノロジーは初期の進歩に時間を要すからだ。注目されても、世の中の期待に応えられない状態がしばらく続く。
例えば、BitCoinの初期は、違法ドラックをネットで買うための手段であった。また、超マニアックなオタクたちのおもちゃだったのだ。しかし、現在は金融市場を根本から変えうる勢力となりつつある。
③破壊
本当の意味で世界に影響を与え始めた時がこのステージにあたる。既存の製品、サービス、市場、産業を破壊していく。例えば、3Dプリンティングは、極めて大きな影響を及ぼしている。このたった一つのエクスポネンシャル・テクノロジーが、10兆ドル規模の製造業そのものを脅かしているのだ。
④非収益化
かつて製品やサービスにかかっていたコストが消えるステージとなる。
あなたの手にあるスマホのフォルダを覗いてみてほしい。おそらく、無数の写真が保存されていて、いつでも無数の写真を閲覧することが可能なはずだ。その記憶を懐かしむ行為は、非常に手軽に行うことが可能であり、コストも発生していない。しかし、以前はそこに高いコストを要したのだ。
ひと昔前までは、写真は高価なものであり、撮影やフィルムの現像にも高いコストがかかった。ただでさえ少ない枚数の中から、保存・印刷できる写真を数枚選ぶのがやっとであった。しかし、現在は当たり前のように撮影・保存・閲覧が可能となり、そこには撮り過ぎた写真で溢れている。また、コストはほとんどかからない。
⑤非物質化
このステージでは、かつては生活に欠かせなかった製品たちが姿を消す。例えば、カメラ、ステレオ、ビデオゲーム機、GPSシステム、計算機、紙、固定電話などは、たった一つのエクスポネンシャル・テクノロジーに取って代わられた。それは、今もあなたの手に握られているスマホである。
⑥大衆化
そして、最後はエクスポネンシャル・テクノロジーがスケールし、一般に広がるステージだ。初期の携帯電話を思い出してほしい。バブル期に出現した携帯電話は『ショルダーホン』と呼ばれ、重さは3kgもあった。そして、それは一部の富裕層しか持ちえなかった。しかし、現在は軽量化が進みポケットサイズとなり、一般の人たちが持つようになった。
まとめ
エクスポネンシャル・テクノロジーは、我々の生活を劇的に変える可能性がある。そして、そこには6つのステージがある。現在、AIは既存の検索エンジンを介して、多くの人が使える状況になってきている。AIは間違いなく注目されている。その証拠に、Chat GPTのGPUを製造しているNVIDIA社の株価は現在急騰している。しかし、AIというエクスポネンシャル・テクノロジーも、まだ【②潜行】かもしれない。だとしたら、次に待ち受けているのは【③破壊】だ。既存の製品やサービス、市場、産業は次第に淘汰されていくことになるだろう。そして、これは決して他人事ではないはずだ。あなたが務めている職場への影響はどうだろうか?
指数関数的な成長を甘くみてはいけない、現在の生活が永遠に続くことは決してない。過度な不安を持つ必要はないが、備える必要はある。なにか長期的な計画を立てるときには、エクスポネンシャル・テクノロジーが現在どのステージにあるのかを見極め、計画に織り込む必要がある。
本稿があなたの人生を豊かにする一助となれば幸いである。